三浦に住み始めて10年が経とうとしていますが、住み始めた頃、移住者と認識されることに少し違和感がありました。
移住する人ってその土地に思い入れがあったり、その地で何か成し遂げたいことがあったり、まずその土地が大好きな人。という勝手なイメージがあったからです。
私は言うなれば、結婚したいから何も考えず着いて来ちゃった人。
その無謀さには今思い返してみても驚きますが、埼玉から神奈川に引っ越すだけという、これまた単純な思考だったので、「移住者」という言葉は私には荷が重すぎました。
オープン当初、色々な媒体で取材をしていただきましたが、スラスラ受け答えする亭主の隣で微笑みながら頷き、たまに振られた時にはそれっぽいことを言っていた記憶があります。
宿のお客さんにも移住したきっかけや三浦の良さを聞かれたりもしたので、優等生みたいな返事をしていた時期もありました。
正直なところ、未だに埼玉愛の強い私にとって三浦の良さや移住を勧められる話なんてできないと思っていたので、そのギャップに疲れていたように思います。
そんな頃、三浦の移住イベントで夫婦揃って講師として呼ばれたことがありました。
講師1人ずつ自己紹介していく中で、日頃のモヤモヤと何か爪痕を残したくなる性分が相まった結果。
「正直私には三浦の良さが分かっていないので、逆にみなさんが何を気に入って今日ここに来たのか聞いてみたいと思ってます!」
結構笑いが起きて掴みとしては上々でしたが、後ろの方に立っていた市役所の方の顔は見られませんでした。
周辺にこれがあったら良いと思うものはありますか?という質問には「スタバですね」と答え、司会者の方を焦らせました。
こんな私ですがあの頃はかなり尖っていたと思います笑
我ながらやらかしてしまったと一応反省していましたが、翌日参加者の方が宿まで来てくれて、ああいう話が聞きたかったですと笑いながら話してくれました。
自分に嘘をつきながら取り繕って言った言葉より、ありのままの気持ちが刺さることもあるのかもしれない。
と同時に好きで来たわけじゃないから、三浦の良さを認めたくないという呪縛からも少しずつ開放された気がしました。
それからは、移住を考えているというお客さんにも自分が感じていることを正直に伝えて、良いところもちょっとだけ伝えて笑
私の統計上、本当に移住する方はあまり質問することなく、気づいたら住んじゃっていることが多いように感じます。
色々ツッコミどころはあるけれど、食べ物美味しいし飲食店はクオリティ高すぎて幸せだし、たまーに海眺めながらぼーっとできたりするから、まぁいいかも。
というのが、10年経ってみての気持ち。
これから先もっと良いところが見つかるかもしれないと思うと、ちょっと楽しみでもあります。
難しいことは分からないし、手放しで移住を推進することは未だにできませんが、こんな移住者もいますので、パートナーだけが移住したいとはりきっていてどうしようとお悩みの方はぜひどうぞ。
